輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《中国怪奇小説集(ちゅうごくかいきしょうせつしゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 179,458 字 · 363 頁
それでも主人は万一を気づかってさえぎった。彼の妻子らもしきりに諫めた。しかも強情我慢の彼はどうしても肯かないのである。
「おまえ達はほかの部屋に寝ろ。おれはどうしてもあの楼に一夜を明かすのだ」
あくまでも強情を張り通して、彼は妻子眷族を別室に宿らせ、自分ひとりは剣を握り、燭をたずさえ、楼に登って妖怪のあらわれるのを待っていると、宵のうちには別に何事もなかったが、夜も三更(午後十一時―午前一時)に至る時、扉をたたいて進み入ったのは、白い鬚を垂れて紅い冠をかぶった老人で、朱鑠を仰いでうやうやしく一揖した。
「貴様はなんの化け物だ」と、朱は叱り付けた。
「それがしは妖怪ではござらぬ。このあたりの土地の神でござる。あなたのような貴人がここへお出でになったのは、まさに妖怪どもが殲滅の時節到来いたしたものと思われます。それゆえ喜んでお出迎いに罷り出でました」
老人はまず自分の身の上を明かした後に、朱にむかって斯ういうことを頼んだ。
「もう暫くお待ちになると、やがて妖怪があらわれて参ります。その姿が見えましたならば、その剣をぬいて片端からお斬り捨てください。及ばずながらそれがしも御助力いたします」