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こじじゅんれい

古寺巡礼

和辻 哲郎

線上閱讀和辻 哲郎《古寺巡礼(こじじゅんれい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 143,765 字 · 285 頁

青空文庫

しかしまた当時は初唐文物のすさまじい襲来によってすでに大化の改新をさえ実現した後であるから、文化の先駆である仏教界には思い切った新傾向が現われたかも知れない。シナで玄弉三蔵が十八年にわたるインド西域の大旅行をおえて目ざましい新文化と共に長安に帰ったのは、ちょうど我が国の大化元年に当たる。この新文化に我が国人が触れたのは、それより八年後の盛大な遣唐使派遣のときであろう。その遣唐使たちは、孝徳帝崩御の年に帰って来た。それらを考え合わせると、孝徳崩後に至って突如としてかくのごとき新様式の傑作が現われたことは、きわめて解しやすくなる。聖観音を作った偉大な天才は、恐らく玄弉三蔵と関係のあるものであろう。あるいは玄弉に従って西域から来た人であるかも知れない。あるいは遣唐使に従って入唐し、玄奘のもたらした新しい文化や新しい様式に魂を奪われた日本人であるかも知れない。いずれであるにしろ彼は孝徳帝崩御の年唐から帰った吉士長丹の船に乗っていたのであろう。

西域の画家尉遅跋質那がすでに隋朝に来ていたとすれば、玄弉をもって初唐様式の代表者とするのは少し危険かとも思うが、しかしたとい玄弉以前にこの新様式が始まっていたとしても、それが高い程度に完成せられ、あるいは社会的に有勢となって、日本留学生の注意をさえ引くに至ったのは、一に玄