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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《妖怪博士/青銅の魔人(ようかいはかせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,920 字 · 421 頁
妖怪博士
奇怪な老人
奇怪な老人
空いちめん、白い雲におおわれた、どんよりとむしあつい、春の日曜日の夕方のことでした。十二、三歳のかわいらしい小学生が、麻布の六本木に近い、さびしい屋敷町を、ただひとり、口笛を吹きながら歩いていました。
この少年は、相川泰二君といって、小学校の六年生なのですが、きょうは近くのお友だちのところへ遊びに行って、同じ麻布の笄町にあるおうちへ帰る途中なのです。
道の両がわは大きなやしきの塀がつづいていたり、神社の林があったりして、いつも人通りのすくない場所ですが、それが、きょうはどうしたことか、ことにさびしくて、長い町の向こうのはしまで、アスファルトの道路が、しろじろとつづいているばかりで、人の影も見えないのです。
空はくもっていますし、それにもう日暮れに近いので、泰二君は、なんだかみょうに心ぼそくなってきました。口笛を吹きつづけているのも、その心ぼそさをまぎらすためかもしれません。
ところが、足早に歩いていた泰二君は、とある町かどをまがったかと思うと、ハッとしたように、口笛をやめて立ちどまってしまいました。
みょうなものを見たようです。二十メートルほど向こうの道のまんなかに、ひとりのぶきみな老人がうずくまって、みょうなことをしているのです。