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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《妖怪博士/青銅の魔人(ようかいはかせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,920 字 · 421 頁
もうこわいこともおそろしいこともありません。相手は自分と同じ人間なのです。しかもひとりとひとりの争いです。
「フフン、明智先生にしては感心な手をもちいたね。おれは、まんまと、いっぱいひっかかるところだったぜ。しかし、そう種あかしを聞いてしまえば、もうこっちのものだ。ウフフフ……、やい、明智、手をあげろ、それとも、この鉛の弾丸が食らいたいのか。」
にわかに強くなった二十面相は、おそろしいけんまくで、どなりながらピストルをかまえました。明智探偵は、ピストルを取りだすでもなく、まだ腕組みをしたままです。ああ、またしても賊のために先手を打たれたのではないでしょうか。しかし、ほんものの明智探偵は替え玉のようにうろたえませんでした。二十面相のおどかしを、どこを風が吹くかと、聞きながして、いつものとおりニコニコ笑っています。
「やい、このピストルが見えないのか。手をあげろ、手を。」二十面相がくりかえしてどなりつけますと、明智はやっと、静かな声で答えました。
「手をあげるのはきみのほうだよ。ちょっとうしろを見てごらん。」
その声があまりおだやかだったものですから、かえって二十面相はギョッとして、思わずうしろをふりむきますと、おお、いつのまにこんな用意ができていたのでしょう。