輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 186,659 字 · 372 頁

青空文庫

で、ついに元親も折れて、

「よいようにせい」

と落涙したので、衆臣みな、共に涙をのんだ。

裏面があれば表面がある。

四国側の内部では、すでに谷忠兵衛のごとき具眼の士があって、前途を見とおした“極め手”を打って、元親の同意を強請していたほどだったが、戦局上の表面では、攻略軍の羽柴方とて、決して、その作戦企図は、易々とは進んでいなかった。

七月に入っても、一ノ宮城は陥ちず、わずかに、諸所の出城を攻めつぶしたに過ぎなかった。そこで上方勢は、一ノ宮ひとつへ全主力をそそいだ。しかし長曾我部元親、盛親の父子も、土佐と阿波との境――大西白地の城を本営として、それを援護し、旺に督戦していたので、攻囲軍は、不落の絶壁に突き当ってしまった形だった。

この間に。

秀吉は、大坂にいて、捗々しくない報道に、舌打ちして、

「秀長、秀次らの手に合わぬなれば、自身、四国へ出馬するしかあるまい」

と、ただちに、筒井四郎に命じて、出船の準備に取りかからせたということが、四国に聞こえて来た。

秀長は、大いに恥じて、すぐ尾藤知定を使いにたてて、大坂城へ、書を送った。

――御自身、御進発ときいて、恐懼しました。