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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 186,659 字 · 372 頁
(一時は、勘当せん、とまで思ったが、年もゆかぬので、こらえていたのに、木下助右と勘解由の付人二人も、見殺しにしながら、池田監物を、家臣にもらいたいなどといっているようでは、まだまだ、性根がついていないと見える。良い家臣を持ちたいなら、持てるような資格を自分の人間に持て。――もしこの後、なお、量見があらたまらぬときは、こんどこそ、追放して、かまいつけることではないぞ)
と、激越な辞句をもって、徹頭徹尾、秀次の性格の短所を、突いているのであった。
秀次は、この叱言を、何と読んだか。――真実からのきびしい叱言は、真実からの愛でなければいってやれぬものだということを、心にありがたく受けるには、年齢ばかりでなく、かれの天性は、叔父のごとく、おおらかで、また、率直でなかった。
秀吉の姉は、三好武蔵守に嫁いでいた。孫七郎秀次は、その仲にできた子である。
まだ十七歳というこの姉の子に、秀吉は、河内北山で、二万石を与えていた。そして、賤ヶ嶽、その他に、転戦させ、すこし功があると、
(よくやった。よくやった)
と、励ましては、少しずつでも、取り立てるように、目をかけていた。