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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,320 字 · 398 頁

青空文庫

そんな述懐をもらす武者もあった。

とにかく快川の死は、それを伝え聞いた織田、徳川の全軍にまで、何かしら大きな問題を投げかけた。

生死観。――生死の大事。

つまるところそれであった。

古来あらゆる智識や達人が、仏教に問い、儒道に質し、またその究明に身をもって、十年二十年の難行苦行を試みたのも、その究極は、生死の問題でしかない。

そのいのちを、鴻毛よりも軽んじて、主君の馬前、乱軍のちまたを、何十遍となく往来したというさむらいでも、居を家に、身を平時に還した日常では、やはり戦陣中のようにはゆかない。

で、道を聴く。禅に参じる。

或いは、聖賢に問う。或いは、剣を練って、胆心を養う。

それとて、なかなか徹しきれないのが、おたがいの常である。死は、生きているかぎり生と対立する。何事に当ってもこのあいだにさまよう。

(死が何。二度とは死なない)

口ではいえるが、またやさしいが、同時に、難しい。生きとし生けるものすべて、この問題を課せられている。その自覚もない者は、死を惧れぬのでなく、生もよく知らない人というほかはない。

或いは、いう者もあろう。快川はなぜ死を選んだかと。