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にほんイデオロギーろん

日本イデオロギー論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《日本イデオロギー論(にほんイデオロギーろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 頁

青空文庫

にも拘らずハイデッガーは解釈学的な現象学を企てようとする。つまりこの意図を客観的に見れば、解釈学乃至文献学からその歴史用の用途を抜き去り、歴史的認識に代わるような体系的な、その意味に於て形而上的な(必ずしも所謂形而上学だというものではない)哲学上の学的構築を齎らそうという事になる。文献学乃至解釈学は歴史的には使えないから何か現象的にでも之を使う他はない。ドイツ・イデアリスムスの世界観としての(人々はそれを好意的に形而上学と呼んだ)歴史的行き詰まりを打開するには、こうした非歴史的な哲学体系が何より時宜に適したものであったに相違ない。ナチスの綱領がドイツの小市民を魅惑したと同様に、ドイツの所謂教養ある(?)インテリゲンチャを魅惑したのがこの哲学「体系」であった。

処が歴史的用途から解放されたこの解釈学乃至文献学は、云うまでもなく完全に「哲学」的用途のものにまで昇華する。今やハイデッガーに於ては、文献学乃至解釈学は、そのプロパーな言語学的又歴史学的桎梏から脱して、正に哲学そのものの方法にまで羽化登仙するのである。文献学にとってこれ以上の名誉は又とあるまい。