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にほんイデオロギーろん
日本イデオロギー論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《日本イデオロギー論(にほんイデオロギーろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 頁
第一編 日本主義の批判とその原則
二 「文献学」的哲学の批判
日本主義と自由主義とに対立する第三の思想は、云うまでもなく唯物論である。日本主義と自由主義との各々に就いて、又その相互の関係に就いて、科学的に批判し得るものは、日本主義でもなければ自由主義でもなくて、正に唯物論でなければならぬだろう。今この点に注目するならば、唯物論の思想としての優越性が、おのずから間接に証明されることになる。――ここに思想というのは他でもない、実際問題の実地の解決のために、その論理を首尾一貫して展開出来る処の、包括的で統一的な観念のメカニズムのことである。
私は以上のような観点から、日本主義と自由主義との若干の批判を企て、或いは少くとも批判の原則を指摘しようと目論みたのである。思うに現在に於ける唯物論の仕事の半ばはここにあるのである。
第一編 日本主義の批判とその原則
二 「文献学」的哲学の批判
――一、文献学の哲学への発達
二、文献学主義に対する批判の諸原則
まず問題の意味を説明しよう。
現代に於ける唯物論の一つの課題は、世界と精神(文化)とに対する科学的批判である。ここに一つの課題という意味は、之だけが現代に於ける唯物論の課題の凡てではないということだが、更にここに批判というのは、批判されるべき対象の現実的な克服に相応する処の理論的克服のことである。