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にほんイデオロギーろん

日本イデオロギー論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《日本イデオロギー論(にほんイデオロギーろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 頁

青空文庫

一

無論この二つの系統の問題は実は同じ根柢に基いている。そしてまだ残っているテーマは沢山ある。

文献学(フィロロギー)は文学主義の問題其他と並んで、解釈哲学(世界を専ら解釈して済ます哲学)の問題の特殊な場合の一つとして提出される。つまり文献学主義がここでの問題なのである。或る人は文献学(Philologie)を文学と呼ぶことを提案し、そして所謂文学を文芸と呼ぶべきだと主張しているが、この提案は或る尤もな理由を有っている。少くとも、ここから見ても判るように、文献学主義の問題が文学主義の問題とごく近親な関係に立っていることをまず記憶しておくのが便利だろう(文学主義に就ては一一、「偽装した近代的観念論」を見よ)。

一

Philologie(文献学)は世間で通俗的に言語学と訳されている言葉である。併し言語学は必ずしもフィロロギーではないことを注意しなければならぬ。例えばソシュール(Fer. de Saussure, Cours de Linguistique G※(アキュートアクセント付きE小文字)n※(アキュートアクセント付きE小文字)rale)によれば、言語の研究はギリシアにおいて文法学としてはじまったが、それが主にF・A・ヴォルフの学派(十八世紀後半)によってはじめて、所謂フィロロギーと呼び慣わされるようになっ