輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《美少女一番乗り(びしょうじょいちばんのり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 73,583 字 · 149 頁
「――あっ※(感嘆符二つ、1-8-75)」
藤兵衛は死人のように蒼ざめた。――とたんに越前守が、
「その仁王の後ろに誰がいる、これへ引出して参れ」
と命じた。言下に二人、下役の者がばらばらと仁王像の後ろへ走り寄ったが、――それより先に自分から、ぬっとそこへ現れた者がある、意外にもそれは清吉であった。
「あっ清吉」
お通は驚いて、「お奉行さまに申し上げます、これは清吉と申しまして耳も口も不自由な」
「いえ違いますお通さま」清吉がはっきりと言った。
あっという愕きの声が皆の口を衝いて出た。今の今まで唖聾の白痴と思っていた清吉が、顔つきも引緊り、身ごなしも、正しく、しかもはっきりと口が利けるのだ。――夢ではないかと呆れている人々を背に、清吉はぴたりと坐って、
「今日まで唖聾の風をして来ましたが、実は耳も聞こえ口も利けたのです、なぜそんな真似をしたか。それはもう言わなくともおわかりでございましょう、藤兵衛さんと津田直記さんの悪い陰謀を探り出すためだったのです」
「うぬッ、それではこれは貴様の仕事だな!」
歯噛みをする藤兵衛、
「いかにもその通り、わたしが唖聾の白痴だと思って、荒神杉の洞の事までべらべら喋ったろう、あれもすっかり聞いていたのだ」