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うしすてばうますてば

賤民とは何か

喜田 貞吉

線上閱讀喜田 貞吉《賤民とは何か(うしすてばうますてば)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 116,870 字 · 229 頁

青空文庫

関東では弾左衛門がエタ頭で、他の非人等もその支配を受けていた。上方ではやや様子が違って、下村庄助という者がこれを支配し、百九石余の高を給せられて、身分は侍であったが、宝永年間に庄助が死して後は、各部落はやはり部落の年寄の自治に任ずることになっていた。さればエタ、非人の犯罪者に対しては、国家は直接に国法に依ってこれを処分することなく、「エタなるが故に」、「非人なるが故に」との理由の下に、その長吏に引き渡して、これが処分に一任する例になっていた。しかし徳川幕府の施政も次第に整頓し、国家の秩序も立って来る。一方いわゆるエタ、非人の身分も極って、足洗いも容易でなく、その人口は段々殖えるばかりとなって来ては、もはやこれを彼らの長吏にのみ委しておくことが出来ない。幕府では段々これが取締りの方法を定めることとなり、各藩もそれを標準として、各自取締法を定めることとなった。それがいつの頃から着手されたかはハッキリせぬが、既に元禄頃の諸藩の布令書などには、エタ取締りの事が往々見えている。元禄十二年の徳島藩の布令書に、町人百姓の風俗を戒めて、その終わりに、「穢多は百姓に準じて尚軽くすべし」