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つうぞくこうぎ れいこんふめつろん
通俗講義 霊魂不滅論
井上 円了
線上閱讀井上 円了《通俗講義 霊魂不滅論(つうぞくこうぎ れいこんふめつろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,415 字 · 148 頁
第一一回 物質と精神とは判別し難きこと
もし、無より有を生じ得らるるものならば、桜の種子にても大根の種子にても芥子の種子にても、これを発育してその中より梅の葉や花を現ぜしむることができそうのものであるのに、そのできざるは、梅の葉や花は梅の種子の中に具していて、桜や大根の種子の中には具せざるゆえであります。この理を推しひろめて申せば、原始の物質中に精神を具していることは疑いありませぬ。かくして、原始の物質に精神を具することを知れば、今日の物質にも具する道理である。なぜなれば、原始の物質と今日の物質とは、物質そのものに不同がないからであります。また、物質不滅の理を推せば、原始の物質は原始より存在すといわねばならぬと同時に、その中に具する精神も、無始より存在すといってよろしい。なぜなれば、無始以来、太古の祖先より子々孫々相伝えて今日に至れる精神が、われわれの一生を限りとして滅亡するならば、始めなきものに終わりあることになり、物質不滅の規則に背くわけになるからであります。これを要するに、物質不滅の理確実なれば、これと同時に精神不滅の論が立つに相違ありませぬ。
第一一回 物質と精神とは判別し難きこと