輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《雪国の春(ゆきぐにのはる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,000 字 · 266 頁

青空文庫

椿の旅

だから男鹿でも歴代の争奪をへて、南北の登山路の寺社は、すでに他国の客僧らに占領せられたけれども、なおその麓の里ごとに古来の土を耕す農民などは、各自の最も大切とするものを持って彼らとは一旦の縁を切ったのである。しかも山の天然との断つべからざる連絡は、年々のナマハギに扮する青年がこれを掌どり、他の府県にあって多くは形式化し遊戯化したものを、ここにはほぼもとの姿をもって、最近まで保存して置いてくれたのである。

男鹿はこの意味において、ことに旅人のためには懐かしい昔の国である。海から来た人が土を拓いて武士となり、山に遊んで※(「けものへん+臈のつくり」、第3水準1-87-81)者となり、神を感じて熱心なる風景の愛護者となった結果が、おのおのわが生活の価値を高く評価して、それに相当する利得を要求し、やがては闘争して相滅さざるを得なくなったのである。悲壮なる日本の中世史の、一つの縮図のごとくにも感じられる。

椿の旅

男鹿の風景のことに詠歎に値するのは、永い年代の目に見えぬ人の力が、痕もなくこの美しい天然の裡に融け込んでいることである。その中でも椿と鹿との記憶せられざる歴史は、最も多く自分たちの興味をひいている。