輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《あさひの鎧(あさひのよろい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 頁
小次郎は思わず二、三歩さがり、
「誰じゃ※(感嘆符疑問符、1-8-78) ……さては、武家方の……」
「大塔宮様にお目にかかり、許すとのお言葉承まわりたさに、この年月諸所方々を、お後慕うておりまするもの……」
「…………」
「今日の合戦に大塔宮様、ご生害とのお噂なれど、何んの何んのそのようなこと! ……このわたくしの一念でなりと、何んの何んのそのようなこと!」
(何者だろう?)
と小次郎は、その乞食をつくづく見た。
それが自分のまた従兄にあたる、土岐蔵人頼春であるとは、夢にも小次郎には思われなかった。あまりに変わり果てているからである。その乞食の――その頼春の左の腕は、比叡の裏山で、小次郎その人が斬り落としたのであったが、それも小次郎には思い及ばなかった。でも小次郎にはその乞食が、何がなしにしみじみと同情された。
(何か由緒のある乞食らしい。どっちみち武家方の者ではない)
こう思ったので小次郎は云った。
「乞食よ、安心せ、大塔宮様は、村上義光殿お身代わりになり、御自身にはこの道より、高野へお落ち遊ばされたわ。……そちの足もとに死骸となって、横仆わっている若武者こそ、義光殿のご子息義隆殿じゃ!」