輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ゆだんたいてき
ゆだん大敵
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《ゆだん大敵(ゆだんたいてき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 20,664 字 · 41 頁
十一
「殿にはお詫びを申上げ、おゆるしを得て下城いたしました」
「おれはそんなことを云うのではない」
平手打をくれるように権之助が云った、
「……仕合のようすを聞きたかったので、御老職からの帰りに梶岡家へたち寄ってみたのだ、梶岡では淵田某を中心に小酒宴をしており、おれもその席に坐ったが、あの武芸者め、巧みに歯へ衣を着せて当藩の武道を貶るのだ、師範たるおまえが負けた以上、どう貶られようと一言もない、だがそのなかにこういう言葉があった、……長岡の殿さまは文にも武にも精しいと聞いていたが、なかなか世評どおりの人物にはゆき当らないものだ、名君などと評判の高い人でも、会ってみると暗愚であるほうが多い」
十一
「これをどう聞くか」
権之助は拳をぐいと前へつき出した。
「……巧みに衣は着せているが、これは明らかに御しゅくんの悪口だ、暗愚とは殿をさして申したのだ、そしてそれを云わせた因は仕合に負けたおまえにある」
「それは違います、いや本当に違うのです、かれは御当家に召抱えられるつもりでいた、しかしそれがお沙汰やみになったので、不満のあまりそんな雑言を口にしたのでしょう」
「それではなおさらのことではないか、おまえが仕合に勝っていれば不満の出ようもない、責任はみなおまえの負けたことにあるんだ」