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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう

中国怪奇小説集

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《中国怪奇小説集(ちゅうごくかいきしょうせつしゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 179,458 字 · 363 頁

青空文庫

士はすぐに幾人の人夫を雇って、その穴をほり返すと、深さ数丈のところにたくさんの守宮が棲んでいて、その大きいものは色赤くして長さ一尺に達していた。それが恐らくかれらの王であるらしい。あたりの土は盛り上がって、さながら宮殿のように見えた。

「こいつらの仕業だな」

士はことごとくかれらを焚き殺した。その以来、別になんの怪しみもなかった。

怪物の口

臨湍寺の僧智通は常に法華経をたずさえていた。彼は人跡稀れなる寒林に小院をかまえて、一心に経文読誦を怠らなかった。

ある年、夜半にその院をめぐって、彼の名を呼ぶ者があった。

「智通、智通」

内ではなんの返事もしないと、外では夜のあけるまで呼びつづけていた。こういうことが三晩もやまないばかりか、その声が院内までひびき渡るので、智通も堪えられなくなって答えた。

「どうも騒々しいな。用があるなら遠慮なしにはいってくれ」

やがてはいって来た物がある。身のたけ六尺ばかりで、黒い衣をきて、青い面をしていた。かれは大きい目をみはって、大きい息をついている。要するに、一種の怪物である。しかもかれは僧にむかってまず尋常に合掌した。