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いぎょ

中谷宇吉郎集 第七巻

中谷 宇吉郎

線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第七巻(いぎょ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 54,841 字 · 111 頁

青空文庫

十年も経ってまだ芥川の頭の隅に残っていたのであるから、相当なものであったのであろう。この随筆は、芥川の全集にのっている。

北陸の片いなかの中学生が、同人雑誌を経営して、堂々と東京の菊池寛あたりのとこへ送り出していたのであるからずいぶん早熟でもあり、また度胸もよかったものと感心する。一月一回ライスカレーなる洋食を食べて驚喜していた田舎の中学生にしては、ひどくませたことをしたものである。

私は中学時代から理科志望だったもので、喜八君や弟たちのような作家仲間の運動には、加わらなかった。理科関係の話で一番印象に残っているのは、五年の時に、水沢の緯度観測所長の木村栄博士が学校に見え、Z項の話をされたことである。木村先生を子供のころからあずかって教育をしたという老漢学者が、漢文の先生をしておられ、その先生のきもいりで、木村博士がわざわざこの田舎の中学校まで来られたのである。Z項の発見でわが国はじめての恩賜賞をもらわれた直後のことである。

乱暴な話であるが、生徒がわかってもわからなくてもかまわないから、Z項の話をしてくれと頼まれたのだそうである。いかにも老漢学者らしい話である。