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えいがをつくるはなし
中谷宇吉郎集 第三巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第三巻(えいがをつくるはなし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 46,667 字 · 95 頁
それで二重硝子筒の中に土を入れ、窓以外の部分を適当に断熱して、凍結中の氷層の出来方を連続的に見ることにした。低温室内としては比較的暖かく、零下十五度か二十度での仕事ではあったが、硝子面に霜がついたり、氷がはりついたりして、凍土の構造を詳しく見るのはなかなか困難であった。そういう些細な癖に厄介で、しかもそれを克服しなければ研究が進められないといういやな仕事も、元気な助手の人たちの御蔭でどうにか切り抜けられた。そして凍上の機構を捉える一つの手掛りが見つかった。それは凍結線が或る所まで進行すると、その下に在る土に非常に細かい罅が沢山出来ることが分ったのである。それは粘土の場合によく見られるので、その後凍結の進行と共に、この罅の中に氷が析出して厚みを増し、薄い氷層になるのであった。粘土の中の霜降状凍結の模様は、畑土を鋤でおこした場合に土塊の面に出来る細かい割れ目と非常によく似ている。それも当然なのであって、霜降状凍結の氷層は、粘土の割れ目にはいった氷なのであった。
凍結線の下の軟い土に罅がはいっていたことは、実は天然の凍上でも一二度見たのであるが、その時は余り重大なこととも気が付かなかった。