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よじげんひょうりゅう

四次元漂流

海野 十三

線上閱讀海野 十三《四次元漂流(よじげんひょうりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 63,363 字 · 128 頁

青空文庫

道夫はにが笑いをした。

「さあ、それではいきましょう。道夫さん、目をつぶっていて。そしてちょっとの間、苦しいでしょうけれど、がまんしていてね、あんまり苦しければ、そういってもいいことよ。でもなるべくがまんして下さるのよ。そして眼をあけていいわといったら、眼をお開きなさいね」

「分ったよ」

「そしてその間、あたしは道夫さんの身体を抱えているんだけれど、おどろいちゃだめよ。なんだか気味のわるい振動を感じるかもしれないけれど。……それからもう一つ、道夫さんの方から、あたしの身体にすがりついてはだめよ。これはきっと守ってね」

「面倒くさいんだなあ。ぼく、いちいちそんなことおぼえていられないや」

道夫はそういった。雪子には大切な注意事項なんだろうが、道夫にはただうるさいばかりである。

「そうよ。ですから、道夫さんは、ただあたしの命令にしたがってさえいればいいの、分るでしょう」

「はあん」

「じゃあ、眼をとじていますね。これからでかけるのよ。ちょっとの間、苦しいでしょうが、がまんしてね」

道夫は、もう覚悟をして、おとなしくしていた。そのときふと気がついたのは、自分は今、川北先生のそばについているんだが、先生をほっておいて、また看護婦さんにもだれにもいいのこさないで、でかけてもいいのかどうかと反省した。