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よじげんひょうりゅう

四次元漂流

海野 十三

線上閱讀海野 十三《四次元漂流(よじげんひょうりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 63,363 字 · 128 頁

青空文庫

と、雪子の容貌はたちまち一変して、目の前に黒い隈ができ頬はこけ、顔面にはおびただしい皺があらわれたと思ったら、彼女はばったり実験台の上に倒れてしまった。そして全く動かなくなってしまったのである。

あまりのことに、道夫もまたその場に気を失って倒れてしまった。

道夫が気がついてみると、彼は同じ部屋で、浮浪者姿の老人に抱かれていた。あの怪しい老人がいつこんなところへ入りこんだものか、ふしぎであった。その外に、雪子の両親がいた。

「道夫君、しっかりしたまえ」

老いたる浮浪者の声は、意外にも若々しい響を持っていた。そして道夫は、それをどこかで聞いたことのある声に思った。

それも道理、道夫がもう大丈夫ですと答えると、その老人は帽子を脱ぎ、それから白髪頭を脱いで机上に置き、頬につけていた髯をむしりとった。すると老人の顔はなくなって、なんと名探偵蜂矢十六の若々しい顔がでて来たではないか。

「雪子姉さんは?」

道夫が、おどろきの中に叫んだ。

「あっちの部屋へ遺骸をうつしてある。やっぱりだめだったよ。雪子さんにはあの薬が強すぎたと見える。あの薬を呑むことが最後の機会だったんだがねえ。