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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
線上閱讀海野 十三《地球盗難(ちきゅうとうなん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,072 字 · 168 頁
その円い光の中に、クッキリ浮かんでいるのは、手術台のような一つの台、手術台とちがうところは、なにかゴテゴテと、使途も分らない小器械が、まるで飾りのようについている。――大隅の身体は、安楽椅子の上から、この風変りな手術台の上に移され、その首、手、足などが、皮帯でしっかりと台の上に結びつけられた。
博士の顔は、だんだんと子供の頬のように紅潮してきた。なにかしら、博士を興奮させるものがあるらしい。
やがて博士は、大隅の寝ている手術台の傍へ、また別の、カンバスがスポリと被さっている大きな器械を動かしてきた。カンバスをとると、その下からは、大きな放電管が現れてきた。硝子球は満月のように大きかった。その中に、銀色と金色との電極が輝いていた。壁スイッチが押されるとジジジーというかすかな音がして、この放電管が薄紫色に輝きだした。その怪光線は、管内の反射鏡によって、ツツーと横に流れ、いくつかの丸い枠をとおるたびにその紫色が濃くなり、やがて最後には深い藤色の円柱状の光束になった。その光束の行先を辿ってゆくと、一つの遮蔽膜にぶつかった。――ところがその遮蔽膜には、無心に睡っている大隅学士の身体が横たわっていたのである。