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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《怪奇四十面相/宇宙怪人(かいきよんじゅうめんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 182,581 字 · 364 頁
少女がうなずくのを見ると、小林君はその手をとって、音をたてないように気をつけながら、階段をのぼりました。そして、廊下をすこしゆくと、少女がひとつのドアをゆびさしました。それがおとうさんの部屋だったのです。
少女はまだこわがっていましたけれど、小林君にせきたてられて、そのドアを、ソッとほそめにひらいて、部屋のなかをのぞきました。小林君も、少女の頭の上から、そのドアのすきまに目をあてました。
部屋のなかには、さっきの骸骨がいたのでしょうか。いや、そうではありません。そこの安楽イスには、ひとりの、りっぱな紳士が、ゆったりと腰かけていました。言うまでもなく、少女の父の博士なのです。
黒い背広をきた五十歳ぐらいの紳士で、はんぶん白くなったかみをオールバックにし、黒いふちのロイドめがねをかけ、口ひげと、三角がたのあごひげを、はやしています。いかにも、学者らしい顔つきです。
それにしても、いったい、この博士は、いつのまに、かえってきたのでしょう。小林君も少女も、さっきから門のところにいたのですから、博士がかえってくれば、であったはずです。どうも、おかしいではありませんか。