輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
線上閱讀室生 犀星《或る少女の死まで 他二篇(あるしょうじょのしまで)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 113,554 字 · 228 頁
私はややうすくなった友の髪を見ると、急に明日も来なければならないと思った。
「きっと来るよ。それに『邪宗門』が著いたから持ってくるよ。」
「あ。『邪宗門』が来たのか。見たいなあ。今夜来てくれたまえ。」
表は急に昂奮して熱を含んで言った。
「明日来るから待っていたまえ。じゃさよなら。」
「きっとね。」
私は街路へ出ると深い呼吸をした。
公園の坂をあがりかけると、もう蝉の声もまばらになって、木立が透いて見えた。私はお玉さんの茶店へよった。
折よくお玉さんが出て来た。私は何かしら顔が赤くなったような気がした。いつも会っていたけれど一人のときはすくなかったからである。
「いらっしゃいまし、よくこそ。」
お玉さんは、なめらかな言葉で言った。しばらく見ない間に余計に美しく冴えた顔をしていた。
「表はとうとう床につきました。きょう寄ってきたんですが――そう言っておいてくれとのことでした。しかし大したことはないんです。」と私は言った。
「まあ。わたしもそんな気がしておりましたの。そしてひどいことはないんでしょうかしら。」
「え。しかしだいぶ痩せました。」
私どもは暫く黙っていた。