輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,320 字 · 398 頁
――その持久力と反抗はむしろ日を逐うて強烈にさえなって行った。――で、その依って来る原因をつきすすめてみると、何ぞ知らん、武器も弾薬もまた夥しい食糧も、海上から商船に偽装した毛利方の兵船が、いくらでも満々と帆をはって、安治川口から大坂市街へそれを輸送しているのだった。
(そこを断たなければ)
と、彼は陸上の装備と、訓練のない、また極めてあり合わせな漁船など集めて、大坂の川口で毛利の水軍を阻めた。それは三年前の天正四年頃のことである。
ここでは、さしもの織田軍も、惨敗を喫した。以来、彼は、
(水上の戦いでは、われまだ毛利の敵にあらず)
という非を痛切に知った。そしてひそかに水軍の建設に苦慮していたが、いわゆる素質のない将兵を基本としては、その業は容易でなかった。
赤壁の江上戦に、魏の精猛を率いる曹操が、完敗を喫したのも、当初、彼の軍隊の兵は多く北国産の山沢に飛躍したものであり、それに反して、江南の国呉の兵士は、大江の水に馴れ、南海の潮に鍛えられたものが多かったことに、大なる敗因があったという。
いま、安土の豪壁を地上に築いた信長である。その勢力と財をもって、彼にまさる兵船を造ることは至難でなかった。