輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,758 字 · 383 頁
輝元の帷幕にも一時はあわただしい動きが見えたが、間もなく厳しい守兵を立てて一切の出入を断ち、ここは反対にひっそりとしてしまった。
「決して、お味方が欺かれたものではない。和議のことは、元々、後月の末頃から、御当家よりはなしを進めさせたもので、秀吉から云って来たものではなし、その秀吉も、神ならぬ身の、何で京都の兇変を、事前に知って計ることができよう」
これは小早川隆景の言であり、それに同意していないのは、この際、秀吉を討たずにおいてどうするものかと、熱心に輝元へ説いている吉川元春であった。
元春は耳朶を熱していう。
「信長の死は、即ち、織田勢力の分解といい得られる。同時に、わが毛利家に比肩する強大はどこにも見られなくなったのだ。いま当面としている秀吉のごときは、織田氏の後継者としては、第一に指を屈しられる者だが、それすら今、ここにおいて一撃を加えるならば、その背後に持つ大きな弱点からいっても、易々たることであろうと思う。さすれば、天下はいやおうなく毛利の掌握に帰するほかない。――また和睦のことは今暁以来、秀吉の方から急速に運びすすめて来たもので、すでに昨夜あたりは、京都の兇変を、秀吉としては知っていたものに違いなく、それを秘して取り結ばれた調印である以上、たとえ当方で破棄しても、決して毛利家の不信義とは相成ら