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にほんイデオロギーろん
日本イデオロギー論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《日本イデオロギー論(にほんイデオロギーろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 頁
というものの最も合理的で一般的な現実の観念を歴史的に導き出せるわけだ。
例えば今日必要であろう処の啓蒙を、漫然と表象するならば、恐らくリベラリズム(而も文化活動でのリベラリズムだから文化的自由主義)などが最初に思い浮びはしないかと思う。併しその機能上の問題は別として、少くとも今日の啓蒙と啓蒙の概念との機構内容から云う限り、リベラリズムでは啓蒙の規定としては、今日すでに間に合わないのである。そのことは今説明したばかりの点である。カントが曾て啓蒙を説明したようなやり方――理性の自由な使用――では、吾々は今日自分自身をさえ啓蒙出来ない、そういうような時代に来ているというのである。一体昨今「理性」程蒙昧なものはなく、「自由」程不自由なものはない。或る民族の歴史を認識するには他の諸民族には一つも判らないような自覚=理性が必要であるらしいし、国民の自由を伸展防衛するためには国民自身が極度に自由を奪われねばならぬらしい。進歩的なフリートリヒ治下のプロイセンならば、理性を自由に使用することも出来たろう、反動下の今日では、理性を自由に使用すること自身が只では出来ないのだ。