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にほんイデオロギーろん

日本イデオロギー論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《日本イデオロギー論(にほんイデオロギーろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 頁

青空文庫

の本質なのである(帝国美術院の改革問題の本質もここに根ざしている)。――例の明治初年来の教育統制などは、今日のこの所謂統制観念への発達を模範的に準備工作したものに相当するといっていいだろう。

国内に於ける文芸のこの対立的構成(それを世間では単純にも統制と呼んでいるが)は、対外的にも亦文芸の対立的構成となって現われる。「国際文化振興会」の意図はそこにあるので、之は一寸想像されるように、ただの日本文化の紹介や文化の国際的交換を目的にしているのではない。実は国内文化の「統制」によって生じる文化的対立を、対外的乃至国際的な観点に立つことによって、抹消し単一化そうとする処の、間接な併し遠大な日本の対国際的文化統制計画に他ならない。尤も「国際文化振興会」の当事者自身が主観的にどういう意図を持っているかは、第二の問題なのだが、併し満州事変リットン報告書の主リットン卿が委員長となってロンドンで開催される「支那美術大展覧会」に、日本の国宝を出品するなどに及ばぬと云っている辺から見ると、当事者自身の或る者は、この国際文化振興会の哲学的意義を案外客観的に捉えているようにも思われないではない。