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にほんイデオロギーろん
日本イデオロギー論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《日本イデオロギー論(にほんイデオロギーろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 頁
だろう。
文学的範疇に立って物を云うことは、事実一見して非常に奇麗なことである。だが夫は結局生活の一つの美人画に過ぎないのだ。文学的範疇によって世界を解釈することは、その解釈を一等安易にし滑かなものにする。解釈哲学として、だから文学主義哲学程、目的に適った形態はないのである。単なる神学的範疇であっては、到底この種の、云わば「人間学的」な魅力を持つことが出来なかっただろう。だからここに解釈哲学は特に神から人間に眼を転じて文学主義にまで前進し、自らを有利に展開しようとするわけである。これによって、現実の(この現実という言葉が又不幸にして最もよく文学主義者に気に入るのだが)、哲学的範疇による本当の現実の、実際問題を、原理にまで回避し、例えば実際世界の見透しや計画や必然性や自由は、人間学的「情念」にまで、そして現実界の矛盾は人間的「不安」にまで還元され、之と取り換えられるのだ。――恐らくこれ程蠱惑的な形而上学は、之まで無かったとさえ云っていいだろう。だが又之ほどシニカルでモラル(実はモーラリティー)の欠乏した形而上学も珍らしいだろう(文学者が「モラル」というのは実際界のモーラリティーとは異って元来が文学主義的概念に過ぎないのだ)。