輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(三)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 201,612 字 · 405 頁
その声が奥まできこえて、御新造のお貞も出て来た。ふだんから師匠のあまり厳しいのを苦にしているお貞は、とにかく仲裁して何事もなしに済ませたが、清書の不出来で叱られた上に、更に又こんな事件が出来して、お直はいつまでも泣きやまないのを、お貞は賺し宥めて、お力と共に帰してやったのである。甲州屋へ行って、お力はなんと告げたか知らないが、事実はまったく此の通りで、お直が強情に隠していたその文がなんであるかは判らない。甲州屋ではこの事情を知らないで、なにか自分が無理な叱言でも云ったように誤解していられては甚だ迷惑であるから、実はこれから甲州屋へ出向いて、お直の親たちにもその訳を話して聞かせようと思っていると、小左衛門は云った。
「いや、判りました。わたくしは今まで大きに勘ちがいをして居りました」と、半七は微笑みながら云った。
「就きましては、先生。どうかこの一件はわたくしにお任せ下さる訳にはまいりますまいか。きっと埒をあけてお目にかけます」
「勿論それはこちらからお願い申すので……。そうしますと、わたくしが甲州屋へ行くのはどうしましょうかな」と、小左衛門は少し考えていた。