輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《樅ノ木は残った(もみノきはのこった)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,285 字 · 330 頁
「まあ一つ注ごう」新八はおみやに酌をした。
彼はすっかり話した。おみやにはなにも隠す必要はない、風呂屋の女にかよったこと、町方役人に追われたこと、助けられた湯島の家が、原田甲斐の隠宅だったことなど。そして、女にいれあげた金は、道場から盗んだものだということまで、残らず語った。――おみやは襦袢の袖で、眼を拭き拭き、聞いていた。彼女は自分の罪を感じ、その罪の感じに責められているようであった。
「泣くことはないよ、このほうがよかったんだ」と新八が云った、「みんなおまえのせいだって、いつか云ったことがあった、そのときおまえは、それを認めて、おれを好きだったからだって云った、本当だったんだ、あのころのおれにはわからなかったが、おまえの云ったことは本当だった、いまのおれにはそれがわかるし、たとえおまえがそうしなくとも、おれという人間はやっぱり、同じようになったろうと思う」
持って生れた性分というものは変らない。自分と同じ年ごろの塩沢丹三郎は、自分からすすんで毒見役になった。まさか毒死するようなこともないだろうが、いつ毒死してもいい、という覚悟をきめている。湯島の家で会ったとき、彼がそう覚悟している、ということを自分は感じた。