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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
線上閱讀大鹿 卓《渡良瀬川(わたらせがわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 280,528 字 · 557 頁
浅草で玩具の銃を見ると、なにを思ったかそれを五挺買いとって、山口善兵衛に持たせ雲龍寺へやった。
またあたかもこの五月十一日は、約一カ月半未決におかれた永島等の予審も終結し、いよいよ栃木で公判の開廷される日であった。遠方の者は真夜半に家を出るほどにして、沿岸一帯から多数のものが傍聴に出かけた。三人が深編笠で監嶽から裁判所へ護送される沿道には、二千余人の被害民が立ち並んで口々に慰藉の言葉を送った。判決は永島と小野とが重禁錮六カ月、石川兵蔵は同四カ月で、永島と小野は服罪し、石川は控訴した。
ついで数日後正造は帰郷して雲龍寺へゆき、小中村から老妻を呼びよせ大出喜平、黒崎禅翁の四人で沿岸の警戒ぶりを見て歩いた。憲兵は正造の巡察するのを知って、なぜかすぐ警戒を解いて立ち去った。
数日おいて二十日には、またまた家宅侵入罪として亀井朋治、原代次郎、原清蔵、野村和二郎、桜井仁平、永沼政吉、田野入利三郎、亀井虎之丞、阿部栄太郎、久保田勇吉、内蔵豊蔵の十一名が拘引された。筑波村の某々の家に侵入して家人を殴打したという嫌疑であったが、然しもともとこれは古河一派の者が、運動に邁進する青年たちの気力を挫こうとする策謀から出たことであったから、越えて六月十五日に一カ月足らずの未決入監で予審免訴となった。