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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
線上閱讀大鹿 卓《渡良瀬川(わたらせがわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 280,528 字 · 557 頁
どうか御貫徹あるよう御尽力を希望致しまする」
四方から拍手が湧いた。しずまってはまた湧きあがって、正造が自席にもどるまで鳴り止まなかった。
この脱党声明は人々に異常な衝撃を与えた。正造とは永年の政友であり、鉱業停止非停止の意見の相違から、三十年、三十一年の間は自ら疎遠になっていた島田三郎もまたその一人であった。
島田は議会からすぐ、自分が社長をしている毎日新聞社へ俥で乗りつけた。社は尾張町の角にある赤煉瓦、明治初年からの遺物である。社員のあいだで鵯越えの異名のついている急勾配の狭い階段をのぼって、島田は終始深刻な表情をゆるめず編集室へ入ってきた。ジロリと室内を見廻して、つかつかと木下尚江の机の前へ歩み寄ると、
「きょう田中がいよいよ脱党した」沈痛な声でそういって、猶なにかいい足りなそうな顔付だったが、「この間もいったように、このさい鉱毒問題の真相を明らかにして、解決の便宜をはかる必要がある。なるべく早く、今夜にでも出発してくれたまえ」
毎日新聞はその朝すでに木下を特派する予告を掲げていたのである。木下は、その夜鉱毒被害地へむけて出発した。
十六日、憲政本党は代議士総会を開いた。