輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
線上閱讀薄田 泣菫《艸木虫魚(そうもくちゅうぎょ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 114,254 字 · 226 頁
2
それを思うと、器は粗末な方がいいようだといって、老年になって鷹ヶ峰に閑居するときには、茶器の立派なものは、それぞれ知人に分けて、自分には粗末なもののみを持って往ったということだ。また徳川光圀は、数奇な道に遊ぶと、器物の慾が出るものだといって、折角好きな茶の湯をも、晩年になってふっつりと思いとまったということだ。こんな人達がいったことに寸分間違いはないとしても、器物はやはり立派な方がよかった。器がすぐれていると、それに接するものの心までが、おのずと潤いを帯びて、明るくなってくるものだ。
2
天明三年、松平不昧は稀代の茶入油屋肩衝を自分の手に入れた。その当時の取沙汰では、この名器の価が一万両ということだったが、事実は天明の大饑饉の際だったので、一千五百両で取引が出来たのだそうだ。一国の国守ともある身分で、皆が饑饉で困っている場合に、茶入を需めるなどの風流沙汰は、実はどうかとも思われるが、不昧はもう夙くにそれを購ってしまったのだし、おまけに彼自らももう亡くなっているので、今更咎め立てしようにも仕方がない。――だが、これにつけても真実だと思われるのは、骨董物は饑饉年に買いとり、娘は箪笥の安いときに嫁入させるということである。