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うしすてばうますてば

賤民とは何か

喜田 貞吉

線上閱讀喜田 貞吉《賤民とは何か(うしすてばうますてば)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 116,870 字 · 229 頁

青空文庫

百万台より、六百万台の間を上下している。さればその以外の公家、武家の数を約四十万戸とし、一戸平均五人として約二百万人、その使用人一戸平均二人半として約百万人、合して大約二千八九百万人、まず三千万人以内とみて大差のない数であった。それが幕末に近づいて段々と殖えて来たのは、一つは堕胎、間引きが人道に背くという思想から、これを禁ずるようになったのと、一つは産業の発達の結果、生産額の増加した為とで、ついに明治三年末になって、三千三百万という数になったのであった。そしてその後急激なる増加をなして、今日の約六千万を数うるに至ったのである。

しかるに一方では、いわゆるエタの数はその間にも非常に増加した。この趨勢は維新後においても同様で、明治四年エタ、非人の名称を廃した当時の数を見ると、エタの数が二十八万三百十一人、非人の数が二万三千四百八十人、皮作雑種七万九千九十五人、合計三十八万二千八百八十六人とある。この中には後にほとんど解放されたものが多く、いわゆる特殊部落として、依然差別観念の残っているものは、主としてエタと云われた人々の流れに属するのであるが、仮りにそれが明治四年の当時三十万人であったとして、一般人口の増加率によって約八割の増殖とすれば、現今約五十万人位となってしかるべき筈である。