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うしすてばうますてば

賤民とは何か

喜田 貞吉

線上閱讀喜田 貞吉《賤民とは何か(うしすてばうますてば)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 116,870 字 · 229 頁

青空文庫

そして後に武家の中間と呼ばれる下男は、そのハシタオトコを音読したものに外ならぬ。半端なことをチュウゲンという語は、すでに平安朝の文学に見えている。チュウゲン(中間)すなわちハシタ(半)で、もと間人の義であることは明らかである。彼らは身分上賤民ではないが、さりとて良民としては待遇されなかったのであった。

徳川時代になって、土佐では水呑百姓の類をモート(間人)と云って、もちろん賤民扱いはしないが、一人前の人格を認めなかった。阿波では同じく「間人」と書いてマニンと呼び、半人前の人格をしか認められなかった一階級があった。やはり水呑百姓の徒である。藩から賦課する課役役銀の如きも、普通の百姓の半額を負担させられたものであった。これすなわち身分上古えにいわゆるハシヒト、ハセツカベに相当するもので、良民と賤民との中間に位置したものである。

阿波ではまた、間人の同階級に来人というのが認められていた。他所から浮浪して来て住みついたもので、普通は昔の雑戸の如く、鍛冶屋、桶屋など雑多の工業的職業に従事し、維新後なお普通の百姓とは差別されていた。明治四年エタ非人の称を廃して平民となした時に、彼らも平民の地位を翹望し、願書を提出して、「平民申付候事」