輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《雪国の春(ゆきぐにのはる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,000 字 · 266 頁

青空文庫

それも半面から聴者の何人であったかを想像させる資料である。

要するに『義経記』の主要な部分が(当時そう呼んでいたか否かは別として)京都に持って出て恥ずかしくない程度にまで、すでに奥州の地において成熟していたのは、ひとり語り手の伎芸と熱心との力のみでなく、久しい間ちょうど頃合の聴衆が地元にあって、何度も何度も所望して語らせているうちに、おいおいに話がこうなったのである。それにはもちろん多くの天才の空想と、多くの怜悧なるボサマたちの暗記とを必要としたのだが、さらにその背景には住民の家を愛しまた祖先を思慕するの情と、熊野の信仰とが潜んでいたのである。歴史の記録中に何の証拠もないばかりか、むしろ彼とは矛盾するような言い伝えが、うそでもなければまた作り話でもなく、時としてはこれに基づいて、正史を増補し新訂せんとするまでの、実力を具えて来たというのには、別にまたそれだけの理由があったわけである。

ところがその理由というものが、多くの伝承文学にあってはこれを発見することが容易でなかった。したがってわれわれはしばしば故人の妄誕の癖を邪推してみたり、または文芸に固有の目的計画あることたとえばソロン・リクルゴスの法典のごとくであったものと考えていたが、幸いにして今ある『義経記』