Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Read 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) by 柳田 国男 (やなぎたくにお) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 257,350 characters · 507 screens
いわゆる「事実は小説よりも奇なり」というわけだろう。それにこちらもいくらか彼等にかぶれて、西洋の写実派の小説などを読んでいるために、そんな例までくらべて話してやるものだから、一時は大変なものであった。そしてとうとう、あすこへ行きさえすればたねがあるというようなことになった。
小栗風葉など一番熱心に参加した。家があまり困らないものだから不勉強で、代作などを盛んにさせた元祖であった。真山青果などは初めのうち、ずっと風葉の名前で書いて生活をしていた。青果の方では自分の名で出せるようになるまでは、練習のつもりで代筆をしていたわけであろう。ともかく風葉などは、私のところへ来れば新しい話があるという気で、私に対していたのである。
それからもう一人は、硯友社の川上眉山であった。眉山は家庭が複雑で、気になることが多いためか、酒でまぎらすことが多かった。それに文筆で生活をする必要があって、骨が折れたらしい。しかも硯友社同人の立場にいながら、新興文学の端緒にも触れようという気持が強くて、森鴎外さんのものを片っ端から読んでいた。それに続いては国木田のものなどをよく読んでいた。