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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Read 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) by 吉川 英治 (よしかわえいじ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 213,575 characters · 424 screens
(二五・九・三)
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〔御白河天皇〕鳥羽法皇の第六皇子、前年、近衛帝崩御の後、御即位。御年三十。
〔美福門院〕故法皇の院政(朝廷のほかの上皇政治機関)のかげにあって、寵、権、ふたつを専らにした女性。生むところの近衛帝を立てるために、崇徳天皇の退位を余儀なくさせ、後また、近衛の立后問題では、左大臣頼長と摂政忠通との、深刻な争いを助成し、ついに、保元の乱の陰因をなした。
〔少納言信西入道〕美福門院の上紀伊ノ局の良人。才学兼備で、表面には余り出ないが、野望測り知れぬ人物。頼長の師ではあるが、頼長とは以前から合わない。
〔下野守義朝〕源ノ為義の嫡男。父の為義は、新院(崇徳上皇)や左府頼長の謀叛には避けて中立を考えていたが、義朝が、率先して内裏方(天皇と、美福)へ参加したため、苦境にたち、ついに義朝をのぞく六人の息子たちをつれ、合戦前日の夜、新院方へ赴く。
〔安芸守平ノ清盛〕叔父の右馬助忠正は、新院方へ味方。清盛は、二男基盛をさし出して、まず宣旨にこたえ、義母の池ノ禅尼の意見、四囲の実状、一族の和など、見さだめて後、義朝よりおくれて、内裏方へ参陣。――このころ、まだ、源平対立の兆は見えても、戦いはなく、むしろ、地下階級の武者全体が、貴族政治の崩壊によるこんどの戦乱を、自己たちの地位向上の絶好な機会となし、赤旗も