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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Read 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) by 山崎 富栄 (やまざきとみえ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 63,997 characters · 129 screens
十二月二十日
十二月二十二日
十二月二十三日
十二月二十九日
十二月三十日
わたしがほんとうに心から幸せを感じるときは一つだけ。ほんの短いとき。それを信じておりますの。それがあるから苦しい生活にもたえているのです。それは、あのお方の恋したひととして、御一緒に、永い時間待って、楽しみにしていた、永遠の旅立ちをするときなのです。
わたしは、お人好しの仙女ではありません。
十一月九日の朝、
母上京、
義理と、人情、
父母と、子、
父と母、
母と娘、
父と娘、
娘と父母、
愛、
馬の耳に念仏、
わたしの幸せが、あなた方の思っているようなことなら
血の出るような恋なんか。
太く、短く、真直ぐに生きたい。
十二月二十日
京都より、堤様、横田様御上京。
十二月二十二日
御一緒に、上野浮浪児記について、日本小説の方々といく。
帰路セレーヌに寄る。一泊。
十二月二十三日
桜井邸、御留守なので、林家にいき、御迷惑をかける。
十二月二十九日
お洗濯をしていて知らなかったら、
氏家さんと、修治さんがおいでになっていられた。
冷たい風の日。
十二月三十日
キントンを、
「ええ、その位」と言って計ってもらったら七十円。オドロク。
島木健作――女一人――
小説家はつねに美しく真実なものに心惹かれ、そうしたものをあらゆる世界にたずね求めている。