Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
あらそう姉妹
「浮藻!」
と、桂子は憎さげに云った。
「そなた使命を果たしたかえ※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「使命※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
と、浮藻は不思議そうに訊いた。
「お姉様、使命とは?」
「何んのために水浴に行くのだえ?」
「おいでとお姉様がおっしゃいますゆえ」
「で、使命を果たしたかえ?」
「…………」
「あの谷川の向こう岸に、何があるとお思いだ?」
「鬼火の姥の修法の洞が……」
「そうさ、修法の洞があるのさ、鬼火の姥の修法の洞が! そこには誰がいるのだろうね?」
「鬼火の姥や金地院範覚が……」
「そうとも金地院範覚がいるよ。姥にとっては無二の味方で、そうして情夫の範覚がねえ。……その範覚を迷わしたかえ?」
「…………」
「鬼火の姥が狂気じみた、男好きの女なら、金地院範覚は狂気じみた、女好きの男なのさ! ……その範覚を迷わしたかえ?」
「…………」
「あの二人が一緒に手を組んで、修法調伏を行なえばこそ、姥の調伏験を見せるのだよ」
「…………」
「姥の調伏を無為にしようと、こう思ったら姥の身辺から、範覚を放さなければならないのだよ……その範覚を迷わしたかえ?」
「それではお姉様は、そんなお心から……」