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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme

Aozora Bunko

吉野の城戦

、合戦のお指図あそばされおられたが、勝手の明神の前あたりより、敵大勢こみ入ったるをご覧じ、

「今は遁がれぬところなるぞ。ひとまず逆賊を追い散らし、心しずかに腹切れや!」

と、ご自身真っ先に乗り出したまえば、家臣の面々一団となり、寄せ手の真ん中へ突き入った。

東西に払い南北に追い廻した。

寄せ手は大勢ではあったけれど、二十余人に駈け散らされ、四方の谷へ退いた。

「いざこの隙に」

と大塔宮は、蔵王堂のお庭へ引き返し、大幔幕をひき絞らせ、最後のご酒宴を催おされた。

御鎧に立つところの矢七筋、御頬にも二の御腕にも、お傷を受けられて血流れ出で、全身を紅にお染めになりながら、敷き皮の上にお立ちになり、大盃を三度まで、さも快よく傾むけさせられれば、木寺相模は敵の首級を、四尺三寸の太刀先に貫き、お前に出て舞い出した。

※(歌記号、1-3-28)戈剣戟を降らすこと電光のごとくなり。

盤石岩を飛ばすこと春の雨に相同じ。

この間も大手搦め手での、鬨の声矢叫びは凄まじかった。

「こは何事! ご酒宴の声とは※(感嘆符疑問符、1-8-78)」

村上彦四郎義光は、大手の勢に加わって、悪戦苦闘をつづけていたが、敵搦め手から寄せたと聞き、宮家の御事心もとなく、蔵王堂まで引き返して来た。