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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme

Aozora Bunko

「泥棒であるに相違ない!」

「…………」

しかしもう一人の武士がつづけた。

「一芸一能に秀でたお方を……」

「豪族へ売り込むという手もござるて!」

「…………」

「どっちみち……」ともう一人の武士がつづけた。「百聞一見にしかずと申せば……」

「残念、拙者盲目でのう」

「ナール」

「とはいえ拙者見えまする!」

「さてこそ!」

「心眼で見えるのじゃ!」

「…………」

松の枯れ葉が針のようにこぼれて、いまだ抜いたままで、鞘へ納めない、五人の野武士の五本の太刀へ、ひっそりと触れて行ったりした。

不意に頼春は決心したように云った。

「せっかくのおすすめとやかく申さず、貴殿方のお住居へ参るとしましょう」

それから口の中で呟くように云った。

「笠置の城の落ちるのも、ここ数日のうちであろう。と、神の界に属しまつる御一方が、この赤坂へおいで遊ばす筈だ。……それまでどこにいようとままよ」

「卯ノ丸よ、ここへおいで!」

桂子はこう云って手を拍った。

呼んでも卯ノ丸は来なかった。

芒の中へひざまずいて、何か恐縮でもしているように、むやみと辞儀をするばかりであった。

そうして時々うしろの方を見ては、そっちへ指さしをするばかりであった。