Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
「小次郎様! 小次郎様!」
絹を裂くような鋭い声で、そう悲しそうに二声呼ぶと、浮藻は気絶してグッタリとなった。
その時生皮剥ぎの薄刃物が、浮藻の額へあてられた。
と、薄刃物が床へ落ちた。
「不手際な!」
と権守が云った。
「時が経つ、早くやれ!」
医師は狼狽して薄刃物を拾い、浮藻の額へ刃先をあてた。
と、薄刃物はケシ飛んで、閉ざされてある扉へあたった。
二人は驚いて扉の方を見た。
徐々に扉がひらくではないか。
扉が開いた向こうの廊下の上に、巨大な白蛇が蜒りをなして、蟠まっているそれのように、長い白布が束ねられてあり、その中に可愛らしい田舎娘風の飛天夜叉の桂子が佇んでい、その背後に小次郎がいた。
それが漢権守の眼にはいった。
「…………」
「…………」
桂子と権守とは睨み合った。
この間も、
「化物だーッ、助けてくれーッ」
と叫び、夢中でこっちへ走って来るらしい、範覚の声が聞こえて来る。
右衛門とそうして袈裟太郎とは、城壁の裾、大門の横に、桂子の身の上を案じながら、黙々として立っていた。
と、にわかに城内から、叫喚の声や太鼓の音や、銅鑼の音が響いて来た。
「何か事件が起こったらしいぞ」