Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
「これはうっちゃってはおかれない」
「野長瀬様のお館へ行って、この旨をお知らせしなければならない」
と、注進に走って行く者があった。
「事実とすれば一大事、ともかくも合戦の用意をしろ」
と、馬の手入れをし、武器をつくろい、旗指物を蔵から出し、家ノ子郎党を集める者も出て来た。
「彼ら七人は何者だろう?」
「人間ばなれしていたようだが」
「明日起こる事件を今日知るには、とうてい人間業ではない」
「熊野権現のお使いかな」
「狐狸のまどわしではあるまいか?」
「それにしては七人ながら立派だった」
「どこへ行ったかな、もう見えないが」
「いや向こうの辻にいるそうだ」
「野長瀬様のお館へ参って、殿様のご意見を聞こうではないか」
こうして郷士や地侍や、郷民の中での血気の者どもは、得物得物をひっさげて、野長瀬六郎兄弟の城廓さながらの大館へ、続々としてつめかけた。
この夜、野長瀬兄弟は、寝もせず居間で話していた。そこへこの事件の注進が来た。
「兄上」
と舎弟の七郎が云った。
「これは只事ではござりませぬな」
「そうだな」
と六郎は頬髯の濃い、律儀そのもののような赭ら顔へ、疑惑の色を浮べたが、