Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
そこへこのような奇怪なことが、しかも白昼行なわれたのである。
恐怖が彼らの心をとらえた。
不意に五、六人が元来た方へ、悲鳴をあげて走り出した。
と、それに引き続き、玉置の勢一同は、元来た方へ逃げ出した。
この頃大塔宮ご一行は、中津川の郷の方角へ、足をいそがせ辿っておられた。
後から玉置の荘司の勢が、追って来る様子もなかったので、さては先刻この方面へ落ちよと、声をかけてくれた声の主が、これも先刻云ったように、玉置の荘司の勢を遮り、追い討ちさせないに相違ないと、感謝せざるを得なかった。
こうしてご一行は辿りに辿り、やがて中津川の峠路にかかった。
と、谷一つ越えたあなたの山の頂きに、五、六百騎の甲胄武者が屯していた。
盾を前にし射手をすぐり、それを左右に分けて並べ、宮家ご一行の姿を見るや、ドッと一斉に鬨をつくり、すぐに矢を射かけて来た。
玉置の荘司が精兵をすぐり、先廻りをして来たのであった。
と見てとられた大塔宮は、むしろ厳かに微笑あそばされ、
「矢種のあらん限りは防ぎ矢を射、心しずかに自害して、名を万代に残そうぞ。ただし相構えて我より先に、腹切ることはまかりならぬ。