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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme

Aozora Bunko

(まア)と桂子は眼を見張った。それが浮藻と小次郎と、袈裟太郎と右衛門と、幽霊女と鶏娘との――なつかしい一団であるからであった。

そう、それはその人達であった。桂子の居場所をさがし求め、いまようやくつきとめたのであった。大岩石層の裾まで来た。しかしその上へは登れなかった。数十丈高く聳えていて、まったく足場がないからである。

「お姉様!」「桂子様!」「お姫様」と口々に呼び、六人は岩上を仰ぎ見た。桂子の姿が神々しく見え、猩々卯ノ丸の姿も見える。

と、桂子の喜びに充ちた、澄みきった声が聞こえて来た。

「おおお前たちかえ、よく来てくれたねえ。でもいよいよお別れだよ。さて浮藻や小次郎や、昔のことは忘れておくれ。そうして今度こそ本当に、夫婦になって生活しておくれ! ……お前たちどうぞ喜んでおくれ、また妾は飛天夜叉になったのだから!」

奇蹟が続いて行なわれた。

六人の方へ背中を向け、谷に向かって聳えている、大岩の方へ顔を向け、片手を桂子が振りあげたとたんに、全山を顫わせる大音響がして、大岩が谷底へ崩れ落ち、谷底から白雲が渦巻き上り、大岩石層と桂子と、猩々卯ノ丸とを蔽い隠したが、それが大岩石層から徐々に離れ、葛城山の方へ谷を越え、悠々と渡って行ったことである。