Japanische Klassiker mit Furigana
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さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme
与平という男は妻や子供たちによって、寄場人足にまで追いおとされた。ほかの者も一人ひとりが、それぞれの暗くおぞましい経験をしたことだろう。
「女衒の六のやつはべつとしてな」と彼は呟いた、「あいつは人間の屑だ、なかまに義理の悪いことをして、江戸から逃げたとおのぶは云ったが、じつは名を変えてこんなところにもぐり込んでいたのだ、人間の屑のやりそうなこった」
次郎吉の六はあれ以来ずっとねをひそめていた。彼も外出の仕事には当てられなかったが、どんなときでも栄二には近よらず、棒の両端が合わないように、いつも遠くはなれていようとした。――いつか才次をやっつけたとき、胸がすっとしたと呼びかけた男があった。その後もおりさえあれば近づこうとする、栄二はずっと相手にならなかったが、男はお構いなしによく話しかけた。彼の名は万吉、としは二十七、「に組」の火消しだったという。喧嘩が好きで、暇なときは両国広小路あたりをねじろに「喧嘩を拾って」あるいた。それで頭からきびしく喧嘩を封じられたのだが、二年まえの九月、辛抱しきれなくなって派手な喧嘩をし、相手の三人にけがをさせたため、頭が怒って勘当になり、この寄場へ送られたのだということであった。