Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

それらが木更津周辺の漁船で、網を曳いて魚を捕りながら芝浜へ着き、芝浜で魚をおろすと、また魚を捕りながら房州へ帰る、ということは、誰から聞くともなく聞いていた。

「七月のあらしのときはどうしたろう」栄二は眼を細めて、みごとな白帆の群れを眺めながら呟く、「――漁に出ていた船もあったろうし、出ていたとすれば逃げきれずに、沈んじまった船もあるだろう、女房や子のある男は、もう助からないとわかったときどんな気持だったか、亭主に死なれた女房や子はどんなに嘆いたか、おそらく海を呪い、漁師という稼業を憎んだことだろう、それでもやっぱり、ああして漁をする者が絶えないんだな」

南の海辺ですごすとき、栄二はひっきりなしに独り言を云う、その大半はさぶとおすえのことであり、自分をなだめようとする役人たちへの嘲笑であった。

十月になり、護岸修理もあと一日か二日で終るところまできていた。そのためもっこ部屋の人足たちの多くは、埋立て工事のため出仕事にまわされ、南の浜現場には小頭の伝七とも七人しか働いていなかった。――その日は朝から風が強く、海はひどく波立っていて、杭打ちをするには干潮を待たなければならなかった。