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Japanische Klassiker mit Furigana

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

岡安は不審そうに見ていて、それから「なにが可笑しい」ときいた。栄二は立松伯翁のいつかの講話を思い出したのである、木村重成がいかに忍耐づよかったか、人間にはいかに忍耐が大切であるかということを、伯翁はことば巧みに説いて聞かせた。その当人が怒ったのだ。栄二が手習いを教えているというので、いいとしをした心学教師が自尊心を傷つけられ、奉行にまでどなり込んだのである。そう気がつくと思わずふきだしてしまったのだが、もちろん岡安にはそんなことは云わなかった。

「みんなが帰ったら話してみます」と栄二は笑いやんでから云った、「私は足がこのとおりですから、いっしょにはまいれません、これまでどおりここでやらせていただきます」

「こんなことで気持をくさらせないようにな」

岡安喜兵衛はそう云って去った。

十一の五

役所で手習いを教えるということを聞くと、人足たちはみんな笑いとばした。

「あの心学の太っちょか、よせやい」と参平が云った、「きっと講釈入りで教えようってえこんたんだろうが、あのじじいのぶくぶく肥えたずう躰を見るだけで、おらあ胸がむかついてくるんだ、まっぴら牛蒡のとんぼ返りだ」